Synology DiskStation DS215j の転送速度と消費電力を計測してみた。
最近、Synology の DS414 という4ベイタイプの NAS が気になっていたのですが、
少し価格が高めなので、試しに同じく Synology の「DS215j 2ベイタイプ」を買って、試してみました。
Synology DiskStation DS215j
価格は約27,000円@amazon.co.jp です。HDD レスです。
HDD は 3.5"/2.5" どちらでも2台搭載可能で、最大容量は 16[TB](8[TB] x2)です。
後ろに USB2.0 x1、USB3.0 x1 が付いているので、外付け HDD が追加できます。
選んだ理由
Synology の NAS を選んだ一番の理由としては、転送速度が速い点です。
公式サイトの「性能 - 製品 | Synology Inc.」によると、
DS215j の場合、
ということで、結構速いです!
あと、消費電力も少なく、ネットワークストレージの機能以外にも、
いろいろと機能が追加できるところも魅力です。
上記は追加でインストールできるパッケージの一覧です。
メディアサーバー系の種類もたくさんありますが、
DNS、DHCP、Mail、Git サーバーや、Ruby、node.js、MariaDB などの開発系まで範囲は広めです。
これは、ストレージ用だけではなく、アプリケーションサーバーとしても使えそうな雰囲気ですね。
計測方法
計測は、DS215j と自作 NAS も比較対象として計測したいと思います。
自作 NAS の詳細は下記の記事をご参照ください。
nogusa.hateblo.jp
テスト環境
上記のネットワーク構成でテストしました。
機器スペック
- クライアント PC
- OS:Windows 10 Pro
- CPU:Intel CPU Core-I7 3.50[GHz]
- メモリ:DDR3 PC3-12800 8GB x2
- ストレージ:Crucial MX200 CT500MX200SSD1 x1台
- ネットワーク:Qualcomm Killer E2250
- Synology 製 NAS
- 自作 NAS
- OS:FreeNAS 9.3
- CPU:AMD C-60(オンボード, 1GHz DualCore)
- メモリ:DDR3 PC3-12800 4GB x2
- ストレージ:WesternDigital WD30EZRX-1TBP(3TB, SATA6Gb) ×6台
- RAID:RAID-Z2
- ネットワーク:Intel EXPI9301CT|9
- ネットワーク HUB
- NETGEAR GS108E-300JPS
- ポート数:8
- VLAN 対応
各機器のジャンボパケットは、9[KB] に設定。
測定方法
「Giga File Creator@Vector」を利用して、5[GB] のファイルを3つ作成。
それぞれのファイルを
を1セットとして、合計3セット行い、平均の転送時間と消費電力を計測しました。
測定結果
転送速度
平均の転送時間より、転送速度を算出。
DS215j はアップロード・ダウロードともに 84[MB/s] 程度と安定。
家庭用のギガビット対応の NAS としては、十分な性能ではないでしょうか!
自作 NAS はアップロード 48.52[MB/s] に対して、ダウンロード 108.53 と、約2倍の差が付きました。
これは、RAID-Z2 により、書き込み時間が遅くなっているためだと思われます。
消費電力
消費電力は、節電 エコチェッカー ET30D で計測。
DS215j がアイドル状態の時は「HDD ハイバネーション」は動作していない状態です。
自作 NAS 約 60[W] に比べて、DS215j 約 20[W] と、1/3 程度の消費電力でした。
ただし、DS215j が HDD x2 台に対して、自作 NAS は HDD x6 台であるため、
HDD 1台の消費電力を 5[W] と仮定して 5[W] x 4 = 20[W] 程度は多めに消費されます。
まとめ
計測結果より、Synology DiskStation DS215j はいい感じの NAS であることが分かりました!!
昔の I-O DATA の LANDISK は、10-20[MB/s] の転送速度だったのに比べると、最近の NAS のスゴさを感じますね。
あと、起動時間やシャットダウンの時間が Web で設定できるのが地味にうれしいです。